なぜ10年「もちます」は信じてはいけないのか?
2025/11/13 木曜日
~外壁塗装の”数字トリック”と
本当に長持ちする施工の選び方~
はじめまして。
有限会社 宮本建装代表の宮本です。
私は一級建築塗装技能士および
AFP(ファイナンシャルプランナー)
の資格を持ち地域密着型の塗装専門店
として自社職人と共にお客様の
大切な住まいを守る仕事をしています。
はじめに:その「安心のひと言」に潜む落とし穴
「この塗料10年持ちますよ」
営業マンからそう言われて
安心したことはありませんか?
実は、この一言には「いつまで?」
「どんな条件で?」という条件が全く
書かれていないという落とし穴が隠れています。
実例:築18年アパートオーナーKさんの後悔
50代の賃貸オーナーKさんから
こんな相談がありました。
「6年前に『10年持つ塗料』で塗装したのに
もう壁がボロボロなんです。
業者に連絡したら『これは想定外の劣化です』
と言われて…」
この悔しさ、想像できますか?
「10年持つ」という言葉は、
条件付きの理論値にすぎません。
「10年」の正体:カタログの”※小さな文字”
塗料メーカーのカタログには確かに
「耐用年数10〜15年」と書かれています。
でもよく見ると小さな文字でこうあります。
「※試験環境下での理論値です」
つまりこれは
– 理想的な温度・湿度
– 紫外線の影響が少ない環境
– 適切な下地処理がされた場合
– 正しい工程で施工された場合
というな条件下での数字なのです。
実際の現場では…
✗ 雨風にさらされ続ける
✗ 紫外線を浴び続ける
✗ 温度変化を繰り返す
✗ 立地や向きによって劣化速度が違う
特に立地は見落とされやすいポイントです。
南向きと北向きでは紫外線の当たり方が
全く違いますし海辺の物件は潮風による塩害
幹線道路沿いは排ガスの影響を受けます。
同じ「10年持つ塗料」でも立地によって3〜5年
の差が出てしまうのです。
つまり「10年」は理論上の上限値であって
保証された寿命ではありません。
なぜ業者は「10年持つ」と言いたがるのか?
理由はシンプル。
数字”は人の心理を動かすからです。
人は「長持ちします」よりも「10年持ちます」
の方が信頼できる気がする。
これを心理学では
「アンカリング効果(錨効果)」といいます。
営業トークで「10年」と言えば
お客様は無意識にその数字を信じてしまう。
そして6〜7年後に劣化しても
「まぁ、10年持つって言ってたし…」
と諦めてしまう人が多い。
つまり「10年」という数字は
売るための武器であり
責任回避の盾でもあるのです
本当に塗装の寿命を決めるのは「施工品質」
どれだけ高性能な塗料を使っても
施工が雑なら長持ちしません。
実は塗装の耐久性を左右する要素は
塗料性能:30%
施工品質:70%
と言われています。
施工品質で重要な3ポイント
① 下地処理(ケレン・高圧洗浄)
古い塗膜をしっかり落とさないと
新しい塗料は密着しません。
② 塗り回数と乾燥時間
「3回塗り」が基本です。
乾燥時間を守らない業者は要注意。
乾燥時間を守らないと
塗膜が十分な強度を持たず
早期に剥がれやすくなります。
③ 気候条件の判断
気温5℃以下、湿度85%以上の日は本来NG。
工期優先で強行する業者も存在します。
悪天候での施工は
施工不良の原因となります。
同じ塗料でも
施工次第で寿命は「5年にも15年」にもなる。
Kさんが学んだ「正しい業者の選び方」
Kさんは2回目の塗装で
施工品質を重視する業者に依頼しました。
「今回は『何年持つか』ではなく、『どう施工するか』
を徹底的に聞きました。
下地処理の様子、塗り回数、乾燥時間
気候判断…全部を確認。
「さらに写真付きの施工報告書ももらえて
どの工程がいつどのように行われたか
が全部見えたので安心でした」
結果8年経った今も美しい状態を保っています。
「安さより、誠実さ」
を選んだことが成功の理由です。
「前回より少し高かったけれど
今回は本当に納得しています」
「10年」より大切なもの
外壁塗装は
数字の約束ではなく施工の誠実さで選ぶ。
本当に長持ちする塗装は
✅ 丁寧な下地処理
✅ 正しい工程管理
✅ 適切な気候判断
この3つの積み重ねで生まれます。
まとめ
賢いオーナーの3つの心得
「10年」という数字をうのみにしない
→ カタログの小さな文字まで確認する
塗料より施工品質を重視する
→ 下地処理・塗り回数・乾燥時間をチェック
保証内容は必ず書面で確認する
→ 言葉だけの約束はトラブルの元
専門家からのメッセージ
一級塗装技能士として現場で見てきた実例から
「10年」という言葉に踊らされたオーナーほど
後々のトラブルが多いという相談があります。
本来、塗装は「何年持つか」ではなく
「どのように施工されるか」で選ぶべき。
これが建物資産を守る唯一の方法です。
次回予告
次回は『相見積もり』
で失敗する人の共通点とは?」
をお伝えします。
有限会社 宮本建装
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